⑵経営管理ビザで入国したい

日本国内で会社経営をしようとする場合、経営管理ビザが必要です。
そして、海外の方が新しく日本で会社経営を始める場合は、
日本に協力者がいる場合は1年ビザを、

日本に協力者がいない場合は4か月ビザの申請を目指すことになります。
この協力者は、日本人でも、外国人でも大丈夫ですが、外国人の方の場合は、原則として永住者または身分系ビザ(日本人の配偶者・永住者の配偶者・定住者)ビザを持っている方である必要があります。

日本に協力者がいるケース(1年ビザ)

日本に協力者がいる場合、申請人は日本に入国せずに経営管理の1年ビザを目指すことが出来ます。
方法としては、申請人が出資金を出して、協力者が日本で事務所を賃貸契約し、申請人と協力者の2名が取締役として会社設立をしてから、経営管理ビザ1年ビザの在留資格認定証明書交付申請を行い、在留資格認定証明書が取得できた時点で申請人が入国し、入国後協力者は取締役を退任し、申請人1人の会社にしてしまうという方法です。

出来るならこの方法の方がお勧めです。

(A)<手続きの流れ>

①行政書士による、メール・LINE・電話、又は来所での無料相談

⇒まず行政書士がお客様の今までのご状況と、設立を希望される業種、出資する資本金、事業計画等を確認し、経営管理ビザが取れる可能性があるかどうか、またビザを取る為に必要な手続きと費用、流れを説明します。その内容でよろしければ契約を締結します。

②契約手続き

⇒郵便、メール又は面談で在留資格認定証明書の契約をさせて頂きますが、協力者の方とは面談させて頂く必要があります。

③事務所の賃貸契約

⇒本店となる事務所を探し賃貸契約を行います。ご希望の場合、行政書士が、不動産会社や物件への同行もさせて頂きます。仲介手数料、敷金礼金などは賃貸契約時に現金での支払いが必要です。賃料の引落口座は、本人が日本国内の銀行口座を持っていればそこから、なければ一旦協力者名義の口座から引落を行います。

④出資(資本)金の払い込み

⇒本人が日本国内の銀行口座を持っていればそこへ、なければ一旦協力者名義の口座へ出資(資本)金を払い込みして頂きます。なお、設立当初に常勤従業員を2名以上雇用しない場合は資本金は500万円以上である必要があります。

⑤定款(ていかん)の作成・認証、会社設立の登記

(設立登記は提携の司法書士に依頼することになります)

⇒会社の法律である定款(ていかん)というものを行政書士が作成します。基本の文案がありますので、そこにお客様の希望の内容を入れ込んで完成させます。またその定款は、公証人に認証してもらう必要がありますのでこちらの手続き代行も行います。その後、会社の設立登記を、提携の司法書士が行います。

ここで、行政書士の定款作成報酬、公証人の定款認証手数料、司法書士の設立登記報酬、法務局の設立登記手数料のお支払いが必要となります。登記は申請から完了まで約2週間程度かかります。なお、協力者には一旦取締役になってもらい、種々の手続きを円滑に進めていきます。

⑥会社名義の銀行口座の開設

設立登記完了後、協力者が会社名義の日本国内の銀行口座の開設手続きを行います。

⑦税務署・府(県)税事務所・市役所への届出

設立登記後、少なくとも税務署と府(県)税事務所・市役所への届出が必要となり、更に社長1人従業員0人の会社でも、社長が1円でも報酬を受け取る場合は社会保険事務所への届出も必要となります。
社会保険の加入は義務ではありますが罰則は無い、為加入しなければ絶対にダメとまでは言えませんが、今後外国人従業員を雇用した場合の就労ビザの取得や、永住ビザの申請時に、【義務を果たしていない会社】としてビザが取れない可能性が出てきます(永住ビザの場合はほぼアウトとなります)

(許認可等が必要な事業の場合)

⑧監督官庁へ許認可等の申請・取得

→建設業、宿泊業、飲食業など、監督官庁の許認可(又は届出)が必要な事業の場合は、在留許可申請の前に、その許認可を取っておかなければなりませんので、その申請も行政書士が並行して行います。こちらも、別途許認可申請報酬が必要となります。

⑨書類作成・収集

⇒②契約手続き以降、③事務所の賃貸契約や、④資本金の払い込み、⑤定款(ていかん)の作成・認証、会社設立の登記・⑥会社名義の銀行口座の開設・⑦税務署・府(県)税事務所・市役所への届出・(⑧許認可等が必要な事業の場合)管轄官庁へ許認可等の申請・取得などと並行し、在留許可申請に必要な書類を作成、及び収集します。依頼者様にご用意頂く書類もご案内しますので、期限までに収集し当職にお渡しください。

⑩入国管理局へ在留資格認定証明書交付申請提出

⇒申請取次資格を有する行政書士が入国管理局に在留資格認定証明書交付申請書類を提出します。
ご本人の出頭は入国管理局が必要と判断した場合以外、不要です。

<①相談から⑩入国管理局への申請まで、60~100日程度で可能です>

※⑧の監督官庁の許認可が別途必要な場合は、その許認可取得の時間が別途かかります。


(入国管理局から指示があった場合)

⑪追加指示書類作成提出

⇒在留資格認定証明書交付申請を提出した後、入国管理局が必要と判断した書類を追加で提出するよう指示が来るケースが御座います。この追加指示書も当所に届きます。
こちらも当職が、「なぜその書類が必要か」という意図を入国管理局に確認の上収集し、期限までに提出します。この際、お客様に収集いただく必要がある書類もございますのでご協力ください。この追加書類提出指示を放置した場合、ほぼ不許可となります。

⑫在留資格認定証明書交付通知又は、不許可通知到着

⇒入国管理局より、在留資格認定証明書交付通知又は、不許可通知が当職の事務所宛に到着します。
どちらの場合でもすぐ依頼者様にお知らせします。
⑩の申請から約2~3か月程度で結果がきます。

(許可の場合)

⑬-1 (報酬受取の後)在留許可証受取

⇒当所ではこの時点で在留資格認定証明書交付申請業務の報酬を頂戴します。200,000円×消費税(8%)をお支払い頂き、その後当職が入国管理局へ出頭し、在留資格認定証明書を受取、お客様に郵送します。

(不許可の場合)

⑬-2 協力者様と共に入国管理局へ出頭同行

⇒前述のとおり、不許可の場合は行政書士費用は頂きません。

(但し、司法書士の登記費用や、行政書士・公証人の定款認証費用、事務所の賃貸契約にかかわる費用の返還は出来ません)。しかしその場合でも最後まで対応させて頂きます。

在留資格認定証明書交付申請の不許可の場合は、協力者様とともに入国管理局に不許可事由を確認し、ご依頼者様にわかる範囲で理由と、その理由が解消し再度の在留資格認定証明書交付申請が出来るであろう時期をお知らせします。

⑭本人様の入国・各種変更手続き

許可が下りた場合、経営管理ビザで本人様が日本に入国して頂き、協力者名義の口座からの引落しになっていたものなどを全て会社名義の口座からの引落に変更し、また協力者には役員を退任して頂き、ここで完全に本人様の会社となり、営業が開始できます。

(ご希望の場合)

⑮税理士・社会保険労務士のご紹介

税に関して(ご希望でしたら)税理士をご紹介いたします。また従業員を雇用されるで(ご希望でしたら)、健康保険・年金・労働問題の専門家である社会保険労務士をご紹介することも可能です。

 

以上、最初のご相談から営業開始まで、円滑に進んで5~7ヶ月ほど業務開始までに必要とお考え下さいませ。

(B)<条件>

①②は最低限の条件であり、ポイントは③の条件となります
④⑤は管理者の場合の条件ですが、経営者の場合でも④⑤があればなお、在留資格認定証明書は取得しやすくなります。

  ①会社が日本国内に実際に存在すること。

ただし、まだ事業が開始されていない場合は、事業を行うための「事務所となるべき場所」が確保されていること。この「事務所となるべき場所」とは、レンタルオフィスでも個室で社名看板が掲示できるタイプであれば認められるケースが御座います。申請には、確保できている証明として賃貸借契約書等が必要となります。

 

②会社の事業規模が一定以上であること。

具体的には以下1.2.3のいづれかに該当する必要があります。
通常は2にされるケースがほとんどです

1. 代表取締役・取締役・管理者以外で、常勤の従業員が2名以上いること。ただし、その従業員は「日本人」「永住者」「日本人(永住者)の配偶者等」「定住者」のいづれかである必要がある。

2. 会社の資本金額又は、出資の総額が500万円以上であること。

3. 上記1.2と、同視できるような規模であると認められるものであること。

※3の例としては、常勤の従業員が1名のみだが、他に250万円の資本金が投下されている場合などを指します。この250万円という金額は、もう一人常勤の従業員を雇用した場合必要とされるであろう金額の目安です。

 


③定款や学歴・職歴から会社経営の真実性が認められ、事業の継続性も推測されること。

入国管理局は経営管理ビザ申請があった場合「会社を経営すると言ってビザを取得し入国後、実際は他の会社で工場労働など別の仕事をするつもりではないか?」と疑います。
事業を起業するということは開業資金だけで何百万円もかかるような人生を賭けた大きな勝負ですから、入念な市場調査や事業計画を立てて、設立資金もそれまでにコツコツ貯めるものでしょう。
また全く経験も勉強もしたことの無い業界で開業するより、今まで経験した業界で開業したほうが成功率は高くなりますので、開業するなら今までの学歴や職歴、資格などから関連性のある事業を選択するでしょう。
上記のようなものが認められない場合は、起業の真実性が認められないとして、経営管理ビザが取得できない可能性が高まります。
ですので、学歴・職歴と関連させて入念な事業計画書を作成することが最も重要と言えます。

 

④申請人が事業の「管理者」としてビザを取ろうとする場合は、事業の経営や管理について3年以上の経験(大学院において経営管理に係る科目を専攻した期間も含みます)があること。

この条件は経営者の場合は必ずしも必要ではありませんが、本当にその事業を経営しようとしているという証明の一つのプラスポイントになりますので、経営者の場合でも事業の経営や管理の経験があるのでしたら入国管理局への報告すべきです。

なお、経営経験の場合は、役員をしていたのであれば会社の謄本で足ります。管理経験の場合は、原則その会社に勤務証明書を出して頂く必要が御座いますが、既に退職している為、関係が悪化しており出してもらえない場合は、当時の給与明細等の書類で代わりに出来ないかを検討することになります。

 

⑤申請人が事業の「管理者」としてビザを取ろうとする場合は、日本人と同等額以上の報酬を受けること。

この条件も経営者の場合は必ずしも必要ありませんが、本当にその事業を経営しようとしているという証明の一つのプラスポイントになりますし、そもそも収入を得るために事業を経営するのですから、無報酬の経営者というのは不自然でマイナスポイントと言えます(設立当初から経営者が報酬を受け取ることは難しいかもしれませんが)。

ですから経営者の場合でも報酬があるのでしたら入国管理局への報告すべきです。入国管理局から金額の目安は出ておりませんが月額20万円以上が望ましいと思われます。

(C)<必要な費用目安>

①行政書士・司法書士報酬

・経営管理ビザの在留資格認定証明書交付申請報酬(行政書士):220,000円(税込242,000円)
・定款作成報酬(行政書士):35,000円(税込38,500円)
・設立登記費用(司法書士):50,000円(税込55,000円)

報酬合計:305,000円(税込335,500円)
 

②会社設立費用

・登記費用:150,000円(合同会社の場合は60,000円)
・公証人による定款認証費用:52,000円(合同会社の場合は0円)
・他に設立後に銀行で口座開設等の際に、設立した会社の謄本・会社の印鑑証明書が必要となる為、各2通取得費用:2,100円

実費合計:204,100円(合同会社の場合は62,100円)
 

③事務所賃貸契約料

・契約時の敷金・礼金・保証金・仲介手数料
→月額家賃の1.5~3か月程度

・契約から営業開始までの家賃
→賃貸契約から営業開始まで2~5か月程度かかる為、その間の家賃
※物件によって数か月フリーレント(賃料無料)の物件もあり

・家賃相場
→大阪府内の1人で開業される場合は、月額60,000~120,000円程度が相場と思われます。


④事務所備品

→経営管理ビザ申請時の添付書類に事務所写真が必要です。
明日からでも事業を開始できる状態である必要がありますので、電話機・パソコン・机椅子・複合機・表札は最低限必要となります。選ぶ品質にもよりますが、合計20万円程度で準備は可能と思われます。


⑤許認可費用

開始する事業が許認可が必要な事業の場合、別途その許認可を得なければなりません。
例)飲食業・宅建業・建設業・旅館業・民泊営業・古物商許可など
簡単な許可もあり、ご自身で出来る物もありますが、許可申請を行政書士に依頼される場合は50,000~200,000円(税別)程度の報酬と申請費用が必要となります。

日本に協力者がいないケース(4か月ビザ)

日本に協力者がいない場合、申請人は観光ビザ等で一度日本に入国し経営管理の4か月ビザを目指すことが出来ます。
方法としては、申請人が出資金の残高証明書と、日本で事務所候補の賃貸物件の概要図と、経営計画書を準備し、準備できた時点で申請人が観光ビザ等で一度日本に入国し、経営管理ビザ4月ビザの在留資格認定証明書交付申請を行ってから一旦出国し、在留資格認定証明書が取得できた時点で再度申請人が入国し、事務所賃貸契約、会社設立を済ませて経営管理ビザの更新申請を行い、1年ビザに切り替えるという方法です。

この方法は、コロナ禍で出入国に制限がある現在ではスケジュールが立てにくいという点と、経営管理の4か月ビザで入国してから事務所物件を探して賃貸契約をし、会社設立登記をして経営管理ビザ更新までする必要があり、かなりタイトなスケジュールとなる点の問題があります。
さらに申請人が日本で個人銀行口座をもっていない場合は入国後すぐに個人の銀行口座を作る作業も必要となり、あっという間に4か月が過ぎていくイメージとなります。
ちなみに外国人が日本の銀行で個人口座を作る場合、4か月以上の中長期ビザを持っていることが最低条件なので、1回目の観光ビザで入国したときには作れませんし、4か月以上のビザを持っていても、実際に入国してから一定期間以上在留していない状態では口座を作らせてもらえない銀行が多くあります。
基本的に3大メガバンクは作れませんので、ゆうちょ銀行または信用金庫で口座を作るケースが多いですが、申請から口座完成まで1~3週間かかります。事務所の賃貸契約にも引き落とし用の個人口座が必要ですので、口座作成から始めると本当に時間がギリギリになります。

(A)<手続きの流れ>

①行政書士による、メール・LINE・電話での無料相談

⇒まず行政書士がお客様の今までのご状況と、設立を希望される業種、出資する資本金、事業計画等を確認し、経営管理ビザが取れる可能性があるかどうか、またビザを取る為に必要な手続きと費用、流れを説明します。その内容でよろしければ契約を締結します。

②本国での準備

⇒資本金となる本国の銀行の残高証明書をご準備頂くとともに、ご希望の事業内容を伺い、定款案・事業計画書案の作成を行います。また希望する事務所物件の希望を伺い、希望に合う物件の概要図を当所で集めます。
 

③観光ビザでの入国・契約・4か月のビザ申請

⇒準備が整いましたら、観光ビザで入国して頂き、面談の上当所と契約を締結して頂き、その後、4か月の経営管理ビザの在留資格認定証明書交付申請を行います。
※我々行政書士が1人で入国管理局へ行って申請出来るのですが、その申請時に、申請人または申請代理人が日本に居る必要があります。協力者がいる場合は協力者が申請代理人として申請出来る為、申請人は日本に入国して頂く必要はないのですが、協力者がいない場合は申請人が入国して頂いている状態でなければ申請出来ません。
 

<①相談から③入国管理局への申請まで、40~60日程度で可能です>

 


(入国管理局から指示があった場合) ④追加指示書類作成提出

⇒在留資格認定証明書交付申請を提出した後、入国管理局が必要と判断した書類を追加で提出するよう指示が来るケースが御座います。この追加指示書も当所に届きます。
こちらも当職が、「なぜその書類が必要か」という意図を入国管理局に確認の上収集し、期限までに提出します。この際、お客様に収集いただく必要がある書類もございますのでご協力ください。この追加書類提出指示を放置した場合、ほぼ不許可となります。

⑤在留資格認定証明書交付通知又は、不許可通知到着

⇒入国管理局より、在留資格認定証明書交付通知又は、不許可通知が当職の事務所宛に到着します。
どちらの場合でもすぐ依頼者様にお知らせします。
④の申請から約2~3か月程度で結果がきます。

(許可の場合) ⑤-1 (報酬受取の後)在留許可証受取

⇒当所ではこの時点で在留資格認定証明書交付申請業務の報酬を頂戴します。200,000円×消費税(8%)をお支払い頂き、その後当職が入国管理局へ出頭し、在留資格認定証明書を受取、お客様に郵送します。

その後上記【日本に協力者がいるケース(1年ビザ)】の③事務所の賃貸契約以降の手順に進みます。


(不許可の場合) ⑤-2 入国管理局へ出頭

⇒前述のとおり、不許可の場合は行政書士費用は頂きません。

在留資格認定証明書交付申請の不許可の場合は、行政書士が入国管理局に不許可事由を確認し、ご依頼者様にわかる範囲で理由と、その理由が解消し再度の在留資格認定証明書交付申請が出来るであろう時期をお知らせします。

(B)<条件>

①は最低限の条件であり、ポイントは②の条件となります
③④は管理者の場合の条件ですが、経営者の場合でも④⑤があればなお、在留資格認定証明書は取得しやすくなります。

  ①資本金となる資金が500万円以上あることを証明出来ること。

会社設立に必要な資本金である500万円以上の自己資金がある証明が必要です。
日本の銀行の残高証明書である必要はなく、本国の銀行の残高証明書で大丈夫です


②定款や学歴・職歴から会社経営の真実性が認められ、事業の継続性も推測されること。

入国管理局は経営管理ビザ申請があった場合「会社を経営すると言ってビザを取得し入国後、実際は他の会社で工場労働など別の仕事をするつもりではないか?」と疑います。
事業を起業するということは開業資金だけで何百万円もかかるような人生を賭けた大きな勝負ですから、入念な市場調査や事業計画を立てて、設立資金もそれまでにコツコツ貯めるものでしょう。
また全く経験も勉強もしたことの無い業界で開業するより、今まで経験した業界で開業したほうが成功率は高くなりますので、開業するなら今までの学歴や職歴、資格などから関連性のある事業を選択するでしょう。
上記のようなものが認められない場合は、起業の真実性が認められないとして、経営管理ビザが取得できない可能性が高まります。
ですので、学歴・職歴と関連させて入念な事業計画書を作成することが最も重要と言えます。

 

③申請人が事業の「管理者」としてビザを取ろうとする場合は、事業の経営や管理について3年以上の経験(大学院において経営管理に係る科目を専攻した期間も含みます)があること。

この条件は経営者の場合は必ずしも必要ではありませんが、本当にその事業を経営しようとしているという証明の一つのプラスポイントになりますので、経営者の場合でも事業の経営や管理の経験があるのでしたら入国管理局への報告すべきです。

なお、経営経験の場合は、役員をしていたのであれば会社の謄本で足ります。管理経験の場合は、原則その会社に勤務証明書を出して頂く必要が御座いますが、既に退職している為、関係が悪化しており出してもらえない場合は、当時の給与明細等の書類で代わりに出来ないかを検討することになります。

 

④申請人が事業の「管理者」としてビザを取ろうとする場合は、日本人と同等額以上の報酬を受けること。

この条件も経営者の場合は必ずしも必要ありませんが、本当にその事業を経営しようとしているという証明の一つのプラスポイントになりますし、そもそも収入を得るために事業を経営するのですから、無報酬の経営者というのは不自然でマイナスポイントと言えます(設立当初から経営者が報酬を受け取ることは難しいかもしれませんが)。

ですから経営者の場合でも報酬があるのでしたら入国管理局への報告すべきです。入国管理局から金額の目安は出ておりませんが月額20万円以上が望ましいと思われます。

(C)<必要な費用目安>

①行政書士・司法書士報酬

・経営管理ビザ4か月の在留資格認定証明書交付申請報酬(行政書士):220,000円(税込242,000円)
・定款作成報酬(行政書士):35,000円(税込38,500円)
・設立登記費用(司法書士):50,000円(税込55,000円)
・1年の経営管理ビザ更新申請報酬70,000円(税込77,000円)→4か月の経営管理ビザにて入国後、会社設立が出来ればもうビザの期限がきますので、経営管理ビザ更新申請が必要となります。

報酬合計:375,000円(税込412,500円)
 

②会社設立費用

・登記費用:150,000円(合同会社の場合は60,000円)
・公証人による定款認証費用:52,000円(合同会社の場合は0円)
・他に設立後に銀行で口座開設等の際に、設立した会社の謄本・会社の印鑑証明書が必要となる為、各2通取得費用:2,100円

実費合計:204,100円(合同会社の場合は62,100円)
 

③事務所賃貸契約料

・契約時の敷金・礼金・保証金・仲介手数料
→月額家賃の1.5~3か月程度

・契約から営業開始までの家賃
→賃貸契約から営業開始まで2~5か月程度かかる為、その間の家賃
※物件によって数か月フリーレント(賃料無料)の物件もあり

・家賃相場
→大阪府内の1人で開業される場合は、月額60,000~120,000円程度が相場と思われます。


④事務所備品

→経営管理ビザ申請時の添付書類に事務所写真が必要です。
明日からでも事業を開始できる状態である必要がありますので、電話機・パソコン・机椅子・複合機・表札は最低限必要となります。選ぶ品質にもよりますが、合計20万円程度で準備は可能と思われます。


⑤許認可費用

開始する事業が許認可が必要な事業の場合、別途その許認可を得なければなりません。
例)飲食業・宅建業・建設業・旅館業・民泊営業・古物商許可など
簡単な許可もあり、ご自身で出来る物もありますが、許可申請を行政書士に依頼される場合は50,000~200,000円(税別)程度の報酬と申請費用が必要となります。