⑴技術人文知識国際業務ビザなど就労ビザで働きたい

<方法>

日本で就労ビザを取得する場合、特定技能ビザなどの単純労働以外であれば、一般的には

①「技術・人文知識・国際業務」ビザへの変更

②「特定活動46号(日本語を用いた円滑な意思疎通を要する業務)」ビザへの変更

 

という2つの方法のいづれかを採ります。

①「技術・人文知識・国際業務」ビザへの変更

 

 

日本で正社員等で勤務する場合の最もポピュラーな在留資格で、この資格の上位資格が「高度専門職」です。

  1. 【技術】「IT技術者や、機械技術者、薬品の開発技術者等の業務」
  2. 【人文知識】「単一の仕事のみではなく、将来的に会社の様々な職に就くことを予定されている、いわゆる総合職の業務」
  3. 【国際業務】「翻訳・通訳業務、語学指導業務、貿易等海外取引業務、広報・宣伝業務、デザイン業務などで、外国の文化や感受性を必要とする業務」

以上3つの在留資格が一つに纏められているのが「技術・人文知識・国際業務」の在留資格ですが、お客様の従事しようとしている仕事の内容によって、【人文知識】の立証が必要なのか、【国際業務】の立証が必要なのか、【技術】の立証が必要なのか違います。

<条件>

以下①②の両方の条件を満たす必要があります。

①就職予定の業務について一定の知識、又は経験があること。

具体的には以下1.2.3のいづれかに該当する必要があります。(国際業務の場合は、以下4に該当する必要があります)

1. 就職予定の業務に関連する科目を専攻して大学(短期大学含む)を卒業、又はそれと同等以上の教育を受けたこと。なお、専攻科目と、従事する予定の業務が一致していることまでは必要なく、あくまでも関連していればよい。関連性は比較的広く認めてもらえます。

2. 就職予定の業務に関連する科目を専攻して、日本の専門学校を卒業又は専修学校の専門課程を修了し、専門士又は高度専門士の資格を得ていること

3. 就職する業務について、他社で10年以上の実務経験があること(大学や専修学校、高校等で当該技術・知識に係る科目を専攻した期間は、上記10年に含むことができる)。

(国際業務のみ) 4. 就職予定の業務に関連する業務の実務経験が、他社で3年以上あること。 
ただし、大学を卒業した者が母国語を使用した「翻訳・通訳業務、語学指導業務」に就く場合は実務経験は不要であるが、日本語能力を示す以下のア~エのいずれかを満たす必要がある

ア 日本語能力試験(JLPT)N2以上を取得していること
イ BJTビジネス日本語能力テストにおいて400点以上を取得している こと
ウ 中長期在留者として20年以上本邦に在留していること
エ 本邦の大学を卒業し、又は本邦の高等専門学校若しくは専修学校の専門課程若しくは専攻科を修了していること


参照:出入国在留官庁資料 翻訳・通訳業務等の言語能力を用いる対人業務に従事する場合の在留資格の明確化について
 

【技術】の主な専攻学科

数理科学、物理科学、化学、生物科学、人類学、地質科学、地理学、地球物理学、科学教育、統計学、情報学、核科学、基礎工学、応用物理学、機械工学、電気工学、電子工学、情報工学、土木工学、建築学、金属工学、応用化学、資源開発工学、造船学、計測制御工学、化学工学、航空宇宙工学、原子力工学、経営工学、農学、農芸化学、林学、水産学、農業経済学、農業工学、畜産学、獣医学、蚕糸学、家政学、地域農学、農業総合科学、生理科学、病理科学、内科系科学、外科系科学、社会医学、歯科学、薬科学

【人文知識】の主な専攻学科

語学、文学、哲学、教育学、体育学、心理学、社会学、歴史学、地域研究、基礎法学、公法学、国際関係法学、民事法学、刑事法学、社会法学、政治学、経済理論、経済政策、国際経済、経済史、財政学・金融論、商学、経営学、会計学、経済統計学
 

②日本人が同種の業務に従事する場合に受け取る報酬と、同等額以上の給料を受けること。

この、「給料」には、通勤手当,扶養手当,住宅手当等(課税対象となるものを除く)は含みません。 もし、同種の業務に従事する日本人より給与が少ない場合、その理由の説明が必要となります。ただし、説明しても合理的理由がない限り不許可になる可能性が高いです。また、1か月の給料の額として具体的な金額を入国管理局は示しておりませんが、下記許可、不許可事例等からすると、少なくとも月額180,000円以上はあった方がよいと思われます。

◆給料額に関する許可事例:

(ⅰ) 大学(工学部)を卒業した者が,電機製品の製造を業務内容とする企業との契約に基づき,月額23万円の報酬を受けて,技術開発業務に従事するもの。

(ⅱ) 大学(経営学部)を卒業した者が,コンピューター関連サービスを業務内容とする企業との契約に基づき,月額18万円の報酬を受けて,翻訳・通訳に関する業務に従事するもの。

(ⅲ) 大学(法学部)を卒業した者が,法律事務所との契約に基づき,月額19万円の報酬を受けて,弁護士補助業務に従事するもの。

(ⅳ) 建築室内設計科を卒業し,専門士の称号を付与された者が,本邦の建築設計・設計監理,建築積算を業務内容とする企業との契約に基づき,月額18万5千円の報酬を受けて,建築積算業務に従事するもの。

(ⅴ) 国際IT科においてプログラミング等を修得して卒業し,専門士の称号を付与された者が,本邦の金属部品製造を業務内容とする企業との契約に基づき,月額19万円の報酬を受けて,ホームページの構築,プログラミングによるシステム構築等の業務に従事するもの。

(ⅵ) 電気工学科を卒業し,専門士の称号を付与された者が,本邦のTV・光ファイバー通信・コンピューターLAN等の電気通信設備工事等の電気工事の設計・施工を業務内容とする企業との契約に基づき,月額22万円の報酬を受けて,工事施工図の作成,現場職人の指揮・監督等に従事するもの。

(ⅶ) 大学(教育学部)を卒業した者が,語学指導を業務内容とする企業との契約に基づき,月額17万円の報酬を受けて,英会話講師業務に従事するもの。

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◆報酬額に関する不許可事例:

(ⅰ) 大学(工学部)を卒業した者から,コンピューター関連サービスを業務内容とする企業との契約に基づき,月額13万5千円の報酬を受けて,エンジニア業務に従事するとして申請があったが,申請人と同時に採用され,同種の業務に従事する新卒の日本人の報酬が月額18万円であることが判明したことから,報酬について日本人と同等額以上であると認められず不許可となったもの。

(ⅱ) 専修学校(日中通訳翻訳学科)を卒業し,専門士の称号を付与された者から,本邦の漆器製品の製造を業務内容とする企業との契約に基づき,月額12万5千円の報酬を受けて,中国語翻訳・通訳,漆器の塗装補助業務に従事するとして申請があったが,~~中略~~ 申請人と同時に採用され,同種の業務に従事する新卒の日本人の報酬が月額17万円であることが判明したため,日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けているとはいえないことから不許可となったもの。

<在留期間>

今までに就労ビザで雇用経験のある企業で正社員(社会保険加入)としての就職であれば最初から3年間のビザが許可されるケースが多いです。

逆に就労ビザでの雇用経験が初めての会社の場合や、社会保険に加入しない就職の場合は、「技術・人文知識・国際業務」への在留資格変更1回目であれば、1年間のビザになる可能性が高く、その後問題なく1年経過後更新した場合は、会社の内容によって1年間又は、3年間のビザとなります(社会保険に加入しない会社の場合1年ビザが続く可能性が高いと考えられます)。

<注意点>

①専修学校卒は、業務と専攻科目の関連性が高くなければ許可がとれない!

(a)大学卒や、国際業務の実務経験は、業務との関連性が低くても許可がとれることもある!

「就職予定の業務に関連する」という表現が、条件①の1.(大学卒業)、2.(専修学校)、4.(国際業務の実務経験)の3か所で出てきますが、1.(大学卒業)と、4.(国際業務の実務経験)における「関連性」は比較的緩やかな一致で認められますが、

 

(b)専修学校は業務との関連性が低いと許可は厳しい!

2.(専修学校)における「関連性」は厳格な一致が求められます。ですので、専修学校を卒業し、就職する場合は、専攻科目と就職する業務が客観的に見てかなり近いと思われる仕事を選ばなければ在留許可が取れないとお考え下さい。

 

 

②中小企業が今まで設けていなかった職種で雇用する場合は注意!

(a)従業員12名程度の店では、総務職専任でするほどの仕事量はないだろうという判断が!

専修学校卒業者の不許可事例で、以下のようなものがあります。

「専修学校(情報システム工学科)を卒業し,専門士の称号を付与された者から,本邦の料理店経営を業務内容とする企業との契約に基づき,月額25万円の報酬を受けて,コンピューターによる会社の会計管理(売上,仕入,経費等),労務管理,顧客管理(予約の受付)に関する業務に従事するとして申請があったが,会計管理及び労務管理については,従業員が12名という会社の規模から,それを主たる活動として行うのに十分な業務量があるとは認められないこと,~以下略~。」

日本料理店で会計(労務)管理業務に従事するとして、「技術」としての在留資格を目指したが不許可になっています。入国管理局としては、12名程度の従業員しかいない日本料理店で、フルタイムで会計(労務)管理をする程、その業務量がないでしょう?実際は調理接客を主にするつもりではないですか?という疑いをもたれたということで不許可になったわけです。

 

(b)あたらしく創設した職種で外国人を雇用する場合、入国管理局を説得できるだけの資料をそろえてください!

虚偽の業務内容を申告することはもちろん論外ですが、何とかその外国人を雇用したいと考える会社が、在留資格に該当するであろう職種を設け、実際にその職種に就けようとしたとしても、小規模の企業の場合、このような疑いをもたれ不許可になる可能性はあります。このようなケースでどうしても申請したいと考える場合は、入国管理局を説得できるだけの資料(例えば、今までアウトソーシングしていた会計(労務)監理に関する委託費の明細と、今度就職する人物の報酬を比較し、報酬の方が「得になる」というような比較表や、

今までは店主が調理、接客と並行し、会計(労務)監理を行っている場合で、その店主が1ヶ月に会計(労務)監理に費やしていた時間を割り出し、それが1人の従業員のフルタイムとして勤務しなければならない程の手間になっているという疎明、及びその時間を店主が商品開発や接客に振り替えることにより想定される利益など)の提出が最低限必要です。

 

 

③通訳翻訳業務や営業職などは日本語能力の証明を求められます

「通訳翻訳業務」は技術人文知識国際業務ビザが取りやすく、取り合えず通訳翻訳業務として雇用し、実際は工場での単純労働や、飲食店の配膳や調理などに従事させていたという事例が多数あったため、2026年4月15日より、通訳翻訳業務や営業職など、社会通念上日本語能力も必要と考えられる職種について日本語能力の証明も求められる運用に変更されました。

具体的には、日本語能力を示す以下のア~エのいずれかを満たす必要があります

ア 日本語能力試験(JLPT)N2以上を取得していること
イ BJTビジネス日本語能力テストにおいて400点以上を取得している こと
ウ 中長期在留者として20年以上本邦に在留していること
エ 日本の大学を卒業し、又は本邦の高等専門学校若しくは専修学校の専門課程若しくは専攻科を修了していること


ですから通訳翻訳業務に従事するすべての方に日本語能力N2が求められるのではなく、日本の大学を卒業していればOKということですね
(誤解しやすい部分ですが、日本の専門学校や専修学校を卒業している場合、のとおり日本語能力としてはN2相当であるという判断はしてもらえますが、通訳翻訳業務の実務経験3年免除となるのはあくまで大学卒業のみですので、例えば中国の大学を本科卒業後、日本の専門学校卒業すれば、実務経験は不要となりますが、日本の専門学校卒業だけでは実務経験3年以上なければ通訳翻訳業務は認められない、ということです)


2026年6月に入国管理局に問い合わせたところ、他の技術職や広報職、デザイン、貿易職などは原則日本語能力は求められませんが、その会社の業務内容から日本語能力がなければその業務に従事が難しいと判断される場合は、日本語能力の証明を求められることもあるとのことです。

なおこれは日本語に限らず、例えば中国人の方が、ベトナムとの貿易業務に従事する場合は、ベトナム語や英語の能力の証明も求められます。
具体的には、当該言語に係る試験により、CEFR・B2以上の言語能力を有してい ることが証明されていること(証明書上又は当該試験の公式ホームページ上 にCEFR表示がなされているものに限ります。)とされています。

それでも通訳翻訳業務は比較的就労ビザが通りやすい業務と言えますが、例えばホテルなどで外国人への接客が70%、日本人への接客が30%などの業務の場合、厳密にはこの条件には該当しません。具体的な数値は入国管理局は発表していませんが、90%以上は在留資格該当業務に従事するのでなければ資格該当性は認められないでしょう。

ですので、就職する会社の事業が完全に貿易業や通訳翻訳業、外国語教育の会社などでないのであれば、在留許可申請する時点で、会社に協力してもらえるなら、会社の業務内容のパンフレットはもちろん、当該会社における申請者の業務が100%通訳翻訳であるという証明や、通訳翻訳業務の業務量の客観的資料なども合わせて提出した方がスムーズですし、入国管理局も審査がしやすいです。特に就業予定日が迫っているような場合、追加資料提出指示が入るとさらに時間が延び、就業予定日までに許可が下りず勤務開始できない危険性もありますのでご注意下さい。

手続きの流れ

①行政書士による無料相談

⇒お客様の今までのご状況と、希望する在留許可種類を詳しくお聞かせください。その上で希望されるビザが取得出来る可能性があるか?取得する為に不足する要件は何かを調査し、手続き費用とともにご説明させて頂きます。その内容でよろしければ契約手続きを行います。

②契約手続き

⇒速達郵便、又は面談で在留許可申請の契約をさせて頂きます。契約時点では面談は必須ではありませんが、入国管理局へ申請するまでに1回は依頼者様と行政書士が直接面談をする必要が御座います。

③書類作成・収集

⇒在留許可申請に必要な書類を作成、収集します。依頼者様にご用意頂く書類もご案内しますので、期限までに収集し当職にお渡しください。

④入国管理局へ在留許可申請提出

⇒行政書士が入国管理局に在留許可申請書を提出します。ご本人の出頭は原則不要です。

<①相談から④入国管理局への申請まで、更新申請なら20~30日程、在留資格認定証明書交付申請・変更申請・永住許可申請なら30~45日程度で可能です>


(入国管理局から指示があった場合)

⑤追加指示書類作成提出

⇒在留許可申請を提出した後、入国管理局が必要と判断した書類を追加で提出するよう指示が来るケースが御座います(この追加指示書も当所に届きます)。こちらも当職が、「なぜその書類が必要か」という意図を入国管理局に確認の上収集し、期限までに提出します。この際、お客様にあつめていただく必要がある書類もありますのでご協力ください。この追加書類提出指示を放置した場合、ほぼ不許可となります。

⑥在留許可通知又は、不許可通知到着

⇒入国管理局より在留許可又は、不許可通知が当所に到着します。

大阪入国管理局の許可の場合は「通知書」というハガキ1枚が届きます。

不許可の場合は必ずではないかもしれませんが、永住ビザの場合は「通知書」、在留許可変更申請又は在留期間更新申請の場合は「出頭通知書」と書かれた書面が入国管理局の封筒に入って届きます。どちらの場合でもすぐ依頼者様にお知らせします。

(許可の場合)

⑦-1 報酬・手数料受取の後、在留許可書類受取り

⇒当所ではこの時点ではじめて報酬及び、入国管理局に納付する手数料を頂戴します。例えば【技術・人文知識・国際業務】への在留資格変更申請の場合は、95,000円×消費税(8%)+4,000円(入管へ納付する手数料)=102,600円をお支払い頂き、その後すぐに当職が入国管理局へ出頭し、新しい在留カードを受取り、お客様にお渡しします。

(不許可の場合)

⑦-2 ご本人様と共に入国管理局へ出頭同行

⇒不許可の場合は一切費用を頂きません。しかしその場合でも最後まで対応させて頂きます。

永住許可申請の不許可の場合は、入国管理局に不許可の理由を確認し、ご依頼者様にわかる範囲で理由と、その理由が解消し再度の永住許可申請が出来るであろう時期をお知らせします。

そして、既に前の留学ビザ等の期限が到来している場合は出頭通知が届きます。この場合、行政書士がご本人様と共に入国管理局に出頭同行させて頂きます。出頭通知の場合は、ほぼ在留許可の更新や変更が不許可である旨と、出国準備のための特定活動ビザ(30日間)への変更を勧められます。この場合は、まず出国準備のための特定活動ビザに変更したうえで、再申請できる余地がありそうであれば在留許可の再申請を、余地がなさそうな場合は一度出国して頂き、また資格要件を満たせた時点で、在留資格認定証明書の交付を受け入国して頂くことになります。どちらにせよ放置だけは絶対になさらないでください。

オーバーステイをすると退去強制事由に該当してしまい、国外退去の上、最悪の場合10年は日本に入国することが出来ませんし、その後もお客様の出入国記録にオーバーステイの記録は残り続けますので、日本のビザ取得が困難になります。

②「特定活動46号(日本語を用いた円滑な意思疎通を要する業務)」ビザへの変更

2019年から開始されたビザで日本にある会社(支店も可)で、日本語を主に使用する業務全般です。

今まで正社員で働くための就労ビザは「①の技術・人文知識・国際業務」などしかありませんでした。
しかしこの「技術・人文知識・国際業務」ビザは職種がある程度限定されていて、一般的な仕事には該当しないことも多くありました。
例えば、ドラッグストアで販売を行う行為や、飲食店で接客を行う行為、食品製造工場のラインで働く行為や、会社の総務部で一般職で働く行為などの場合は、そのままではこの「技術・人文知識・国際業務」ビザに該当しない場合が多く、せっかく大学を出たのに就労ビザが取れず帰国を余儀なくされるという方も多くありました。

それに対し今回新設された「特定活動46号」ビザは、日本の4年生大学を卒業し、かつ、日本語能力検定試験N1又はBJTビジネス日本語能力テスト480点以上を取得した外国人であれば、上記のような単純労働と言われる仕事でも就労ビザを取得できる可能性のあるものです。

<条件>

以下①~⑥全ての条件を満たす必要があります。

①日本の4年制大学以上を卒業していること。

「日本の大学」であることと、「4年制以上の」大学であることが求められますので、短期大学卒業や専修学校卒業ではダメですし、海外の4年制大学でもダメということになります。
 

②日本語能力検定試験N1、又はBJTビジネス日本語能力テスト480点以上を取得していること。

このビザの定義が「日本語を用いた円滑な意思疎通を要する業務」ですから、日本語で円滑に意思疎通が出来なければならないのでN1のレベルが求められます。今後、日本で就労することを目的として4年制大学に留学される外国人の方は、この日本語能力検定N1又は、BJTビジネス日本語能力テスト480点以上は必須で取得された方が仕事の幅が大きく広がるでしょう

③フルタイムの正社員であること。

パート・アルバイト・派遣社員ではダメということです。
またガイドラインには「社会保険の加入状況もチェックする」と記載されている為、社会保険に加入していない事業所ではビザが認められない可能性があります。
 

④日本人が従事する場合に受ける報酬と同等以上の報酬を受けること。

この、「給料」には、通勤手当,扶養手当,住宅手当等(課税対象となるものを除く)は含みません。 もし、同種の業務に従事する日本人より給与が少ない場合、その理由の説明が必要となります。ただし、説明しても合理的理由がない限り不許可になる可能性が高いです。また、1か月の給料の額として具体的な金額を入国管理局は示しておりませんが、少なくとも月額180,000円以上はあった方がよいと思われます。

 

⑤みずから他の従業員や顧客に働きかけることの出来る職種であること。

少し分かりにくい表現ですが、出入国管理庁のガイドラインによれば、ただ雇用主や上司から指示される内容を理解して業務を行うだけではダメで、例えば、ドラッグストアでの勤務であれば、通訳を兼ねて外国人客に対し販売をおこなったり、工場であれば、上司から受けた指示を他の外国人労働者や技能実習生に伝達指導するなど、ただ単純作業を行うだけでなく、加えて自分から能動的に客や他の従業員とやりとりする作業が含まれなければダメということです。

 

⑥従事する予定の業務の中に、「技術・人文知識・国際業務」ビザの者が行うレベルと同等以上の業務を含むこと。

工場のライン作業や清掃、ホテルのベルマン、飲食店での接客など、いわゆる単純作業のみしか従事する予定がない業務ではダメで、
業務内容の半分程度は、「技術・人文知識・国際業務」ビザの者が行うレベルの業務、いわゆる機械製作や修理、ホームページ制作や管理等IT技術、企画立案、通訳翻訳や貿易、服飾デザイン、語学指導などが含まれるか、もしくは総合職のように、入社時典では現場を知るために工場のライン作業に従事させるが、近い将来営業職など別の職種に移り様々な経験を得て幹部候補として育てる予定など、今後単純作業ではない業務の従事させる予定のあるものであることが必要です。

「技術・人文知識・国際業務」の場合は90%以上は、該当業務に従事させなければならないというレベルからすると、かなり緩和されたと言えます。
※ガイドラインでは「技術・人文知識・国際業務の対象となる業務が含まれること」とのみ書かれており割合は含まれていない為、50%というのはあくまで当職の推測です。

<在留期間>

上場企業や国・市役所などの公的機関、正社員の従業員が100名以上の企業などでの正社員としての就職であれば最初から3年間、又は5年間のビザが許可されるケースが多いです。

正社員の従業員数が20名未満の会社や店などでの就職の場合は、「特定活動46号」への在留資格変更1回目であれば、1年間のビザになる可能性が高く、その後問題なく1年経過後更新した場合は、会社の内容によって1年間又は、3年間のビザとなります。

<許可例>

①飲食店で、日本人客や外国人客に対する通訳をかねた接客に従事するケース。

②工場のラインにおいて、日本人上司から受けた作業指示を、他の外国人労働者や技能実習生に伝達指導を行い、自分もラインに入り単純労働に従事するケース。

③小売店で、仕入れや商品企画、日本人客や外国人客に対する接客販売に従事するケース。

④ホテル旅館にて、翻訳をかねてホームページ制作や更新作業とともに、ドアマンやベルスタッフとして日本人客や外国人客に対する接客に従事するケース。

⑤タクシー会社で、集客の為の企画立案を行うとともに、自らタクシードライバーとして日本人客や外国人客を乗せて乗車勤務するケース。

⑥介護施設で、技能実習生や他の外国人労働者へ指導を行いながら、通常の介護業務に従事するケース。

※いづれの場合も、客、他の従業員問わず、対人コミュニケーションを伴わない作業のみの場合は許可出来ないと記載されていますので、注意が必要でしょう。

<注意点>

①家族の帯同OK

ガイドラインによると、特定活動46号ビザの方の、配偶者や子供は「特定活動47号」ビザで滞在可能となっております。扱いとしては「技術・人文知識・国際業務」の配偶者等のビザである「家族滞在」と同様の、就労不可のビザと思われます。これは、単純労働ビザと言うべき、技能実習ビザや特定技能ビザには認められていません。

 

②単純労働の業務割合には注意が必要

「技術・人文知識・国際業務」ビザに比べれば従事する業務範囲は広く出来ますが、特定活動46号ビザ申請時に提出した内容を大きく逸脱する作業をし続けると、やはり不法就労罪に問われます。労働者はもちろん、会社様側も「ビザを取ったら後は何しても大丈夫」というような考えは絶対に持たず、入国管理局に提出した作業内容と割合を守り、もし変更する場合は、行政書士に相談の上、必ず入国管理局に報告をして下さい。一度不法就労助長罪で罰金などを受けると、その後しばらくは外国人を雇用できなくなります。